retouchにおけるサーフェースは、画像やムービーの出力先としてのオブジェクトで、フルカラー(24bit)のものと、
パレット付き256色(8bit)のものの2種類が存在します。
sketch/ExHIBITにおけるサーフェースも物理的にはこの2種類しか存在しませんが、便宜上いくつかの概念に分かれています。
いずれも、画像系の出力先で、例えば
レイヤーなどがこれにあたります。
具体的には次のようなサーフェースがあります。
- イベント画面
- レイヤー(256色)
- レイヤー(フルカラー)
- レイヤーのαチャンネル
- クリップ準備領域
- イベント拡張領域
- イベントクリッパー
- ビュークリッパー
これらのサーフェースに対して、等しく画像やムービーを表示したり、サーフェース間のコピーが行えるため、非常に複雑な効果を簡単に作成することが出来ます。
イベント画面 (種類:フルカラー / サイズ:ビューと同じ)
イベント画面は、画面の最も奧に位置するフルカラーのサーフェースで、主にイベントCGを表示するところから「イベント画面」と呼ばれています。
大きさは常にゲーム画面と同じ(800x600のゲームなら、800x600。1024x576のゲームなら1024x576)大きさになります。
一般的にはレイヤー(ビルボード)の一部分とみなされますので、詳しくは「
レイヤー」を参照して下さい。
ビルボード(レイヤー) (種類:フルカラー / サイズ:任意)
ビルボード(レイヤー) (種類:256色 / サイズ:任意)
ビルボードはレイヤーとも呼ばれ、イベント画面の上にあるサーフェースで、演出の基本になります。
演出の説明が行われる場所で、何の注釈もなく「レイヤー」といえば、通常はこのビルボードを指します。
作成可能枚数やサイズなどの詳細は「
レイヤー」を参照して下さい。
αチャンネル (種類:256色 / サイズ:対象レイヤーと同じ)
αチャンネルは、透明度を表現するグレースケール画像で、パレット番号0番の位置が透明に、255番の位置が不透明になります。
単体でも存在できますが、通常はレイヤーに関連づけられて作成され、そのレイヤーの透明度を表現します。
実際はレイヤーだけでなく、あらゆるサーフェースに関連づけることが出来ます。
クリップ準備領域 (種類:フルカラー / サイズ:任意)
サイズは任意ですが、通常は、イベント画面に画像を表示する際「クリップ準備」を有効にして表示すると、その画像と同じサイズで作成されます。
要は現在表示されている画像データのバックアップ領域です。スクロールや拡大縮小を始めとする元画像が必要なエフェクトで利用されます。
イベント拡張領域 (種類:256色 / サイズ:任意)
イベント拡張領域は、その名称にもかかわらず、実体はクリップ準備領域に描画される画像に対して適用されるクリッパーの一種です。
この領域に対して描画が行われると、このクリッパーを適用した後の画像が、関連づけられたクリップ準備領域の上に描画されます。
一般的には、この領域に対してムービーを出力することで、イベント画面の変形に追従するムービーを表現します。
イベントクリッパー (種類:256色 / サイズ:イベント拡張領域と同じ)
イベントクリッパーは、イベント画面に表示されている画像と同じ大きさをもったクリッパーで、クリッパーの形状がイベント画面の変形に追従する点が通常のクリッパーと異なります。
(通常のクリッパーはビューに関連づけられていて、変形しない)
ビュークリッパー (種類:256色 / サイズ:ビューと同じ
クリッパーは、いわゆるステンシルバッファです。
複数の連続したレイヤーを関連づけることで、関連づけられたレイヤーはクリッパーによってクリッピングされ、それ以外のレイヤーには影響を与えません。
主にカットイン画像を動的に作成したりする際に利用されます。